瓶の中の小さな実は、明るい果物よりも奥に隠れています。まず見えるものと、少し探して見つかるもの。その違いが、食卓の品々を眺める時間を長くします。
何が描かれているか
木の台の上に、果物、グラス、蓋のついた白い器が並んでいます。題名のオリーブは、奥の背の高い瓶の中に入っています。手前の明るい品々を見た後で瓶へ目を向けると、暗い緑の中にも丸い実が見えてきます。
作品の見どころ
同じ光が当たっていても、果物はやわらかく、グラスは薄く、白い器は硬く見えます。輪郭だけを追うより、色が隣の色へどう変わるかを見てみます。くっきり描き分けすぎない境目が、品々を同じ空気の中へ置いています。
制作背景
絵には1760年の年記があり、1763年のサロンに出品されました。人物画で知られた後、再び静物画へ重心を戻した時期の作品です。若い頃の《赤えい》と比べると、道具や食べ物を集めた世界の、もう一つの密度が見えてきます。
出典・画像について
画像:Jean Siméon Chardin《オリーブの瓶》/オリーブの瓶 — Jean Siméon Chardin; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
配布された全景画像を比例縮小。追加の切り抜き・色補正なし。
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