眼鏡の上から、画家がこちらを見ています。頭の青いリボンも、首元の淡い赤も、近づくと細い色の線にほどけます。油絵とは違う、晩年のシャルダンの手つきです。
何が描かれているか
白い布を頭に巻いたシャルダンが、こちらへ顔を向けています。丸い眼鏡は鼻の上に下がり、その上から目がのぞいています。青いリボンと、首元の淡い赤い布が、顔の周りに色を添えています。
作品の見どころ
肌や布に近づいてみると、短い線が重なっているのが分かります。なめらかな一色を塗る代わりに、違う色の線が隣り合い、少し離れたところで頬や布に見えてきます。見る距離を変えると、絵の作られ方まで楽しめます。
制作背景
1771年の署名と年記があるパステル画で、同年のサロンにも出品されました。青灰色の紙に色を重ねた、晩年の人物表現です。静物の表面を描き分けた画家が、今度は自分の顔を色の重なりで見つめています。
出典・画像について
画像:Jean Siméon Chardin《眼鏡をかけた自画像》/眼鏡をかけた自画像 — Jean Siméon Chardin; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
配布された全景画像を比例縮小。追加の切り抜き・色補正なし。
間違いを見つけたら、教えてください →実物を見に行く
まずは国内の美術館から。公式の展示情報を見ながら、行きたい場所を探せます。
国内の美術館を探す →展示替え・貸出などで作品が展示されていない場合があります。訪問前に展示・開館日・入館方法をご確認ください。