1738年頃
39歳頃

コマを回す少年

画家 ジャン=シメオン・シャルダン →
L’Enfant au toton / ルーヴル美術館(パリ)
机には本もインク壺つぼもあるのに、少年が見ているのは小さなコマです。手の届くところで回るものに、世界が一つに絞られる。その集中に、こちらも引き込まれます。

何が描かれているか

少年は両手を机の縁に置き、小さなコマを見つめています。そばには本と羽根ペン、インク壺。勉強にも使えそうな机が、今は一つの遊びを見守る場所になっています。わずかに開いた引き出しも、目の前の暮らしを感じさせます。

作品の見どころ

コマそのものは、小さな明るい形にすぎません。それなのに、少年の伏せた目と、前へ寄せた上半身が、その場所を特別にします。回転を大きな動きとして描かず、見ている人の姿から想像させるところが面白い絵です。

制作背景

モデルは、宝石商シャルル・ゴドフロワの次男、オーギュスト=ガブリエルです。オーギュストは1728年に生まれました。1738年のサロンに出品された肖像で、遊びに見入る子どもの一瞬が、その人を伝える姿として残されました。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい、カンヴァス
所蔵
ルーヴル美術館(パリ)
目録番号
RF 1705
年代の記載
館の紹介資料は1738年、作品目録の年代欄は1725〜1738年。1738年のサロン出品。

出典・画像について

画像:Jean Siméon Chardin《コマを回す少年》/コマを回す少年 — Jean Siméon Chardin; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / Commons個別ファイルの条件(画像情報:2026-10-16 確認)
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