1636年の可能性
30代前半頃

浅瀬

画家 クロード・ロラン →
The Ford / メトロポリタン美術館
旅人と家畜が川を渡る、朝のような風景。

何が描かれているか

人や家畜が水の浅い場所を渡る。川の流れと道は、手前の人物から奥の風景へつながる。題名の「浅瀬」は、橋を使わずに歩いて渡れる川の場所を指す。出来事は小さいが、移動する人々を追うことで、絵の中の距離と空気の広がりが感じられる。遠景は淡くなり、近くの木々や岸とは違う明るさを帯びている。

作品の見どころ

人物を探した後は、水辺から木々を経て遠くの空へ視線を移したい。手前の暗い形と奥の柔らかな光が、朝のような穏やかな気配をつくる。川を渡る動きは画面の一部にすぎず、その周りの土地の広さが強く印象に残る。身近な道や水辺を描きながら、どこか理想化された風景として見せるロランらしさがある。

制作背景

メトロポリタン美術館は制作年を「1636年の可能性」としている。ロランは完成した絵の構図こうずを《真実の書》という素描そびょう帳に記録し、この作品もそこに描き留めた。素描の裏にはパリ向けに描いたと書かれるが、依頼者の名は残っていない。18世紀にはロンドンの収集家リチャード・ミードが所有し、「朝」と呼ばれた時期もあった。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
メトロポリタン美術館(28.117)

出典・画像について

出典:メトロポリタン美術館 作品記録(2026-09-26 確認)
画像:Claude Lorrain《浅瀬》/The Metropolitan Museum of Art / CC0
画像の出典 / CC0 1.0(画像情報:2026-09-26 確認)
所蔵館提供のCC0画像。
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