1843年・1857年
47歳頃

ソドムの炎上

画家 カミーユ・コロー →
The Burning of Sodom / メトロポリタン美術館
暗い岩場の向こうで町が燃え、空から火が降り注ぐ。

何が描かれているか

暗い岩場の向こうで町が燃え、空から火が降り注ぐ。画面の左では天使がロトと娘たちを導き、妻は後ろを振り返って塩の柱になっている。旧約聖書のソドム滅亡を題材にした風景画である。人物は大きく描かれず、逃げる道と燃える町の距離が出来事の規模を語る。右へ広がる荒れた土地が、家族の行く先の不安も感じさせる。

作品の見どころ

濃い褐色かっしょくの大地に、炎の赤や空の光が差す。火そのものは小さくても、暗い周囲との対比で強く見える。逃げる人々をすぐに探すより、まず広い谷の奥行きと空の重さを見ると、災いが一つの家族だけでなく町全体に及ぶことが分かる。画面には古典的な歴史画の構成があり、コローが穏やかな水辺の画家だけではなかったことを示す。

制作背景

メトロポリタン美術館によると、最初の作品は1843年に制作され、1844年のサロンで展示された。その後コローは画布を大きく切り詰め、空と右側の景色を減らし、前景を暗い色で描き直した。現在の姿は1857年のサロンに再出品した状態に近い。題名や制作年を一つに決めてしまうと、この重要な改作の歴史が見えなくなる。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
メトロポリタン美術館(29.100.18)

出典・画像について

出典:メトロポリタン美術館 作品記録(2026-09-26 確認)
画像:Jean-Baptiste-Camille Corot《ソドムの炎上》/The Metropolitan Museum of Art / Open Access
画像の出典 / CC0 / Open Access(画像情報:2026-09-26 確認)
The Met Open Accessの公開条件に基づき掲載。
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