二つの塔を持つシャルトル大聖堂が、町の家並みの奥に立つ。
何が描かれているか
二つの塔を持つシャルトル大聖堂が、町の家並みの奥に立つ。手前には土の坂と積まれた石材が大きく置かれ、左下には小さな人物がいる。堂々とした建築を真正面から描く記念写真のような構図ではない。教会の姿を町の暮らしや地面の起伏の中に置くことで、訪れた人の視点に近い風景になっている。
作品の見どころ
大聖堂の塔は形がはっきりしている一方、前景の坂は少ない色の面でまとめられる。塔へまっすぐ目が向かう前に、白い石材と土の色が視線を止める。空には雲が広がり、建物の灰色と柔らかく響き合う。高い尖塔と低い家並み、遠い石造建築と近い地面という二つの距離を行き来すると、この風景の意外な組み立てが見える。
制作背景
ルーヴル美術館の記録では、1830年に描かれ、1872年にコロー自身が手を加えた。したがって現在見える絵を1830年の一度きりの観察の結果とは考えない。画家は古い作品を後年に再び扱い、空や地面などの見え方を整えることがあった。この一枚は、実際の町を見て描く姿勢と、長い時間をかけて画面を作る姿勢の両方を示している。
出典・画像について
画像:Jean-Baptiste-Camille Corot《シャルトル大聖堂》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark
CommonsのPublic Domain Mark / PD-Art表示に基づく忠実な複製。法域によって扱いが異なる可能性があります。
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