フォンテーヌブローの樫の木
画家 カミーユ・コロー →Fontainebleau: Oak Trees at Bas-Bréau / メトロポリタン美術館
空へ枝を広げる大きな樫の木を、森の開けた場所から見上げる。
何が描かれているか
空へ枝を広げる大きな樫の木を、森の開けた場所から見上げる。地面には岩や草があり、木の後方には青い空と雲が広がる。人間の物語を描き込まず、一本の木の幹、枝、葉の量感を中心にした風景の習作である。場所はパリ南東のフォンテーヌブローの森のバ=ブレオ地区で、巨大な樫の木で知られていた。
作品の見どころ
幹は画面の中央近くで枝分かれし、葉の濃い緑が空の青とぶつかる。陽の当たる地面は茶色や灰色の短い筆で表され、森の湿った暗さだけではない開放感をつくる。木の輪郭を一枚の記号のように整えず、枝や葉の不規則な広がりを追うと、画家が実物を長く見つめたことが感じられる。空の面積も大きく、木の高さを強調する。
制作背景
メトロポリタン美術館は1832年または1833年の夏に描かれたとする。紙に油彩で制作され、のちに板へ貼られた。画面の樫の木は、1835年にサロンへ出した《荒野のハガル》にも姿を変えて現れる。ただし後者の物語の舞台は中東の荒野であり、この木はフランスの森で観察したものだった。現地の習作を歴史画の構成へ使い直す方法が分かる。
出典・画像について
画像:Jean-Baptiste-Camille Corot《フォンテーヌブローの樫の木》/The Metropolitan Museum of Art / Open Access
The Met Open Accessの公開条件に基づき掲載。
間違いを見つけたら、教えてください →アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。
この画家について本で読む
ミレーとコロー(おはなし名画シリーズ15)
森田義之 監修/小手鞠るい 文 / 博雅堂出版
コローとミレーの作品を大きな図版で紹介する入門書。風景と画家の歩みを親子でもたどれます。
楽天ブックスで見る →