小さな羊飼い(第1原版)
画家 カミーユ・コロー →Little Shepherd, 1st Plate (Le Petit Berger) / ワシントン・ナショナル・ギャラリー
深い林の右下に小さな羊飼い。第1原版という館の題名にも注目。
何が描かれているか
高い幹が紙面を縦に貫き、枝と葉が上方を覆う。右下には小さな羊飼いがいる。人物は中央の主人公として大きく描かれず、木々の下で森の広さを測る手がかりになる。
下端に暗い帯のような部分があり、上へ進むほど枝が細かく広がる。幹の手前と向こうの空間は線の密度で分けられている。
作品の見どころ
太い幹の脇の明るい紙色と、枝が重なる暗い部分を見比べよう。線は木の形だけでなく、森に入る光の量も示す。羊飼いを見つけた後で上の木へ目を戻すと、人物が風景の中に置かれたことが分かる。
ここではガラス上に作った図が感光紙を通して現れる。暗い部分にも細い線が残り、明るいところでは紙の地が生きる。
制作背景
館は1855年作、デルテイユ目録49番、唯一の状態と記す。題名の「第1原版」は最初の刷りや第1状態の意味ではない。同じ主題に関わる原版を区別する名称であり、版の数と版を修正した状態の数は分けて理解する。
所蔵番号は1982.103.1。館は図像を約32.5×24.5センチ、紙面を約37.3×28.5センチと分けて記録する。制作年からこの紙の印画時期までは断定しない。
作品情報
材質・技法
クリシェ・ヴェール(ガラス版からの写真印画)
版の情報
第1原版。唯一の状態(Delteil 49)
所蔵
ワシントン・ナショナル・ギャラリー(1982.103.1)
出典・画像について
画像:Camille Corot《小さな羊飼い(第1原版)》/Courtesy National Gallery of Art, Washington
所蔵館公開画像。Courtesy National Gallery of Art, Washington。全紙面と四辺を保って縮小。
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