幼子を礼拝する聖母
画家 コレッジョ →Adoration of the Christ Child / ウフィツィ美術館(フィレンツェ)
祈る母を見上げ、衣へ手を伸ばす赤ん坊。小さな仕草が聖母子の距離を縮めます。
何が描かれているか
聖母は幼子を抱き上げず、地面近くに置いてひざまずいています。けれど、二人の間に儀式ばった距離はありません。幼子は母の衣へ小さな手を伸ばし、母もその顔を見つめています。赤ん坊が寝ているのは、母の衣の一部。その布が二人の親密さを目に見える形でつないでいます。
作品の見どころ
暗い建物や木立を背に、母子の肌と衣がそっと浮かび上がります。光は輪郭を硬く切り分けず、頬や指の丸みをゆっくりと見せています。祈る聖母の絵でありながら、まず目に入るのは、こちらへ手を伸ばす赤ん坊を見守る母の姿です。
制作背景
この主題には、聖ブリジッタが語ったキリスト降誕の幻視が背景にあります。作品は1617年、マントヴァ公フェルディナンド・ゴンザーガからトスカーナ大公コジモ2世への贈り物としてウフィツィに入りました。年代には異説があり、ここでは所蔵館の現行記録である1518〜1520年に従っています。
出典・画像について
画像:Antonio Allegri (Correggio)《幼子を礼拝する聖母》/幼子を礼拝する聖母 — Antonio Allegri (Correggio) / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
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