1525〜1530年頃と推定
38歳頃

この人を見よ

画家 コレッジョ →
Christ presented to the People (Ecce Homo) / ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
荊の冠のキリストが、人々の前へ。欄干に触れる母の指先まで、苦痛を伝えています。

何が描かれているか

荊の冠をかぶり、両手を縛られたキリストが、人々の前へ引き出されています。後ろのピラトが告げる「この人を見よ」が題名です。左下では母マリアが倒れかかり、右の兵士はキリストの顔を見ています。受難の場面を、互いの表情が届くほど近い距離で描いています。

作品の見どころ

マリアの指先に注目すると、欄干に爪を立てるような仕草が見えます。悲しみは顔だけでなく、力を失いそうな手にまで表れています。そして絵の前に立つ私たちは、キリストを見せられた群衆と同じ位置に置かれます。出来事を外から眺めるだけでは済まない、落ち着かない近さです。

制作背景

正確な制作年や注文主は分かっていません。ナショナル・ギャラリーは、右の兵士が、後にキリストの神性を認めるロンギヌスかもしれないとしていますが、確定ではありません。人物の素性を決めつけるより、こちらを向くキリストと、彼を見つめる人々の違いをたどると、絵の力がよく伝わります。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・板(おそらくポプラ)
所蔵
ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
目録番号
NG15

出典・画像について

画像:Antonio Allegri (Correggio)《この人を見よ》/この人を見よ — Antonio Allegri (Correggio) / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / 配布元の個別画像・利用条件(画像情報:2026-10-19 確認)
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