キリストの哀悼
画家 コレッジョ →Compianto su Cristo morto / パルマ国立美術館
息子を失い、倒れそうになる母。支える手とうずくまる体が、違う悲しみを伝えます。
何が描かれているか
十字架から下ろされたキリストの体を前に、母マリアが意識を失いそうになっています。ヨハネは息子を失った母へ腕を回し、右ではマグダラのマリアが両手を組んでうずくまっています。人々が同じ姿で泣くのではなく、支える、倒れる、身を縮めるという違う動きで悲しみを伝えています。
作品の見どころ
白い体は斜めに横たわり、その上に青白い母の顔が重なります。二人の顔を見比べると、死んだ息子と、苦痛に耐えられない母の近さが迫ってきます。背後には梯子と低く垂れ込める雲。晴れやかな遠景へ逃がさず、目の前の人々へ注意を集める描き方です。
制作背景
サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ聖堂のデル・ボーノ礼拝堂で、《四聖人の殉教》と向かい合う側壁に置かれました。見る人を斜めの構図へ引き込む工夫も、礼拝堂の中での見え方に関わります。穏やかな聖母子を描く画家が、痛みをここまで切実に表したことにも注目したい一作です。
出典・画像について
画像:Antonio Allegri (Correggio)《キリストの哀悼》/キリストの哀悼 — Antonio Allegri (Correggio) / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
配布写真の全体を比例縮小して掲載。色補正・内容の切り取りは行っていません。
間違いを見つけたら、教えてください →実物を見に行く
まずは国内の美術館から。公式の展示情報を見ながら、行きたい場所を探せます。
国内の美術館を探す →展示替え・貸出などで作品が展示されていない場合があります。訪問前に展示・開館日・入館方法をご確認ください。