冠を受ける女神と、舞い降りる女性たち。教養ある注文主の書斎を飾った、美徳の絵です。
何が描かれているか
中央で堂々と立つのは、知恵の女神ミネルヴァ。背後の翼ある女性が、その頭へ冠をかざしています。周囲には座った女性たちと幼子、上空には楽器を奏でる翼ある女性たちが集まります。人の姿や持ち物を通して、目に見えない「美徳」を表す寓意画です。
作品の見どころ
上から降りてくる人物と、地上にどっしり座る人物を見比べてみてください。軽い飛翔と落ち着いた姿勢が、中央の女神へ向かってまとまっています。ただし、細かな人物や道具の意味には複数の解釈があります。一つの答えだけに決めるより、何を祝福しているように見えるかを考えながら眺めたい絵です。
制作背景
マントヴァのイザベッラ・デステが持つ書斎のために制作され、《悪徳の寓意》と入口の両側に置かれていました。そこにはマンテーニャ、ペルジーノ、ロレンツォ・コスタの絵もありました。教会の祭壇画とは別に、古代文化と知的なやり取りを楽しむ部屋でも、画家の力が求められていたことが分かります。
出典・画像について
画像:Antonio Allegri (Correggio)《美徳の寓意》/美徳の寓意 — Antonio Allegri (Correggio) / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
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