1864年
44〜45歳頃

ルー川の水源

画家 ギュスターヴ・クールベ →
The Source of the Loue / メトロポリタン美術館
暗い洞窟から流れ出すルー川。荒い岩と白い水を、異なる絵具の表面で描き分けた風景。

何が描かれているか

大きな岩壁の下に、暗い洞窟の入口が開いている。その奥から出た水が岩を越え、手前へ白く流れる。左には建物や木製の水路など、人が水を利用するための設備がある。空はほとんど描かれず、岩の重なりと流れが画面を満たす。自然だけの無人の世界ではなく、地形と人の営みが同じ場所にある風景として見ることができる。

作品の見どころ

洞窟の暗さと、手前の白い水の対比に注目したい。岩には角張った面や層があり、水は細かな明るい絵具で動きを見せる。所蔵館は、岩を描く際のパレットナイフの使い方も説明する。これは絵具を塗ったり削ったりする道具で、筆とは異なる表面を作れる。地形の形を追うと同時に、絵具の厚みや描き方の違いも確かめたい。

制作背景

1864年、故郷フランシュ=コンテにあるルー川の水源を描いた。クールベはこの景観の複数の絵を制作しており、掲載するのはニューヨーク所蔵の作品である。同じ水源でも、別の所蔵館の絵とは区別する必要がある。身近な土地への関心と、岩や水を絵具で描き分ける技術が結び付いた、成熟期の風景画として位置付けられる。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
メトロポリタン美術館
目録番号
29.100.122

出典・画像について

画像:ギュスターヴ・クールベ《ルー川の水源》/Metropolitan Museum of Art
画像の出典 / CC0 1.0 / 画像の出典・条件(画像情報:2026-09-29 確認)
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