セーヌ河畔の娘たち(夏)
画家 ギュスターヴ・クールベ →Les Demoiselles des bords de la Seine (été) / プティ・パレ
河畔の木陰で休む二人。戸外に見える画面も、衣服や草花まで組み立ててアトリエで描かれた。
何が描かれているか
セーヌ河畔の木陰に、二人の女性が横たわる。手前の女性は白い衣服を広げ、顔をこちらへ向けている。奥の女性は上体を起こし、頬を手に預ける。そばには帽子や花があり、木の葉が上から二人を覆う。左奥に見える水面は小さく、景色を広く見せるというより、草の上で休む身体と衣服が画面を満たす。
作品の見どころ
白い布のひだ、花の色、肌と草の境目を順に見たい。広がった衣服が人物の姿勢を緩やかにし、木陰の暗さが手前の明るい身体を引き出す。二人の視線や身振りは、儀式のようには整えられていない。身近な休息の場面でありながら、観客は人物のすぐ近くへ置かれる。その距離が、画面に落ち着きと戸惑いの両方を生む。
制作背景
1856年に制作を始め、1857年のサロンへ出品した。下着姿とも見える衣服や態度は当時の批判を招いた。人物を娼婦と見る解釈もあるが、身元が確定しているわけではない。プティ・パレは、屋外の情景をアトリエで制作したことを説明している。何気ない休息に見える画面にも、人物や布、草花を配置する工夫がある。
出典・画像について
画像:ギュスターヴ・クールベ《セーヌ河畔の娘たち(夏)》/Gustave Courbet / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示に基づく忠実な平面複製。
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