1866年
46〜47歳頃

眠り

画家 ギュスターヴ・クールベ →
Le Sommeil / プティ・パレ
白い寝具の上で抱き合って眠る二人。私的な注文のために描かれた、身体と布の大きな人物画。

何が描かれているか

二人の裸の女性が、白い寝具の上で抱き合って眠る。黒い髪と赤みのある髪が枕に広がり、腕と脚が互いに重なる。手前には真珠や髪飾りがあり、左右には器や花を置いた家具が見える。背後の濃い青と、寝具や肌の明るさが強く対比する。人物を一人ずつ独立して見せるのではなく、絡み合う身体が横長の画面を満たしている。

作品の見どころ

腕と脚の線をたどると、二人がひとつのまとまりとして見える。肌の色は完全に同じではなく、髪や布の色も違いをつくる。柔らかい寝具のひだが身体の輪郭りんかくに沿い、机の硬い形がそれを受け止める。顔の表情だけに注目せず、人物、布、家具の重なりを見ると、近い距離の身体を大きな画面に収める工夫を確かめられる。

制作背景

1866年、外交官で収集家のハリル・ベイのために制作された。サロンの公的な審査を受ける絵ではなく、私的な注文作品である。そのため、裸婦の表現を考える際は、一般の展覧会に出した《水浴する女たち》との違いも大切になる。神話の物語を説明するより、同じ場所で休む二人の身体と、室内の色や質感を見せた作品である。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
プティ・パレ
目録番号
PPP 3130

出典・画像について

出典:プティ・パレ 作品・解説記録(2026-09-29 確認)
画像:ギュスターヴ・クールベ《眠り》/Paris Musées / Petit Palais
画像の出典 / CC0 1.0 / 画像の出典・条件(画像情報:2026-09-29 確認)
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