1529年(年代に異説あり)
56〜57歳頃

律法と恩寵

画家 ルーカス・クラーナハ(父)
Law and Grace / プラハ国立美術館
木を境に律法と恩寵を対比する。宗教改革の考えを画面でたどる。

何が描かれているか

画面のほぼ中央に木が立つ。左では人が罪と死に直面し、右では十字架と復活したキリストが示される。人物は左右の出来事を見渡せる位置に置かれる。
旧約聖書と新約聖書に由来する場面が一枚へ集まる。別々の時代の出来事を同じ風景に並べ、見る人が両側の違いを追えるようにしている。

作品の見どころ

左の裸木と右の葉をもつ枝、暗い墓と明るい空を見比べたい。細部を知らなくても、画面の分割が対比を伝える入口になる。
ただし左を「悪い時代」、右を「よい時代」と切り捨てるだけではない。プラハの作品解説は、左の律法が人をキリストへ向ける役割にも触れる。

制作背景

クラーナハ研究機関は本作を父ルーカス・クラーナハの作品とし、署名の1529年を記録する。一方、研究文献には1525年説もあり、年代を断定しきらない。
この主題には複数の版がある。ここで紹介するのはプラハ国立美術館の板絵で、別の所蔵館の似た構図こうずや後世の模写とは区別して扱う。 署名の年と研究文献の異説を併記し、この板絵を別の版や後世の模写から区別する。

作品情報

材質・技法
板に油彩ゆさい
所蔵
プラハ国立美術館
位置づけ
宗教改革の教えを左右の対照で伝える、クラーナハの重要な宗教画。

出典・画像について

出典:lucascranach.org 所蔵館・研究機関記録2026-09-22 確認)
画像:Lucas Cranach the Elder律法と恩寵》/律法と恩寵 — Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-23 確認)
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