1529年頃
57歳頃

マルティン・ルターの肖像(工房作)

掲載画家 ルーカス・クラーナハ(父)
Portrait of Martin Luther / ウフィツィ美術館
帰属
ウフィツィ美術館は、ルーカス・クラーナハ(父)が率いた工房の制作として扱っています。画家本人だけの筆とは断定しません。
黒い服と無地の背景に情報を絞り、顔を覚えやすい形へ整える。同じ型を工房で反復できる肖像の力が分かる。

何が描かれているか

宗教改革者マルティン・ルターが黒い帽子と黒い衣を着け、胸から上を見せる。身体は斜めを向き、明るい顔だけが暗い背景と服から浮かぶ。
小道具や室内は描かれず、顔の輪郭りんかく、目、口元に注意が集まる。名を示す文字がなくても、同じ型の肖像が繰り返されたことで、人物を識別しやすい像になった。

作品の見どころ

黒い服と無地の背景に情報を絞り、顔を覚えやすい形へ整える。同じ型を工房で反復できる肖像の力が分かり、個人の顔が運動の象徴へ変わる過程も見える。
衣の黒を一色にせず、襟と肩の向きが分かる程度の差をつける。画面の多くを暗く保つため、頬、額、白い襟の小さな明るさが強く働く。

制作背景

クラーナハはルターの友人であり、彼と宗教改革の関係者を長年描いた。ウフィツィ美術館は、これらの肖像をクラーナハ(父)の活発な工房が生み出した公式の図像として説明する。
本作は画家本人だけの筆ではなく、工房作として扱う。多数の版が存在することは質の低さを意味せず、改革者の姿を広い地域へ伝えるための制作体制を示している。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい、板
所蔵
ウフィツィ美術館
位置づけ
宗教改革者ルターを簡潔な半身像として示す。クラーナハの工房が同じ型を用い、広く流通する公式像を作った。

出典・画像について

出典:ウフィツィ美術館 宗教改革の肖像2026-09-22 確認)
画像:Workshop of Lucas Cranach the Elderマルティン・ルターの肖像(工房作)》/マルティン・ルターの肖像 — Workshop of Lucas Cranach the Elder / Wikimedia Commons / Uffizi Galleries
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-22 確認)
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