1848年
40歳頃

共和国

画家 オノレ・ドーミエ →
La République / オルセー美術館
たくましい女性が高い場所に腰掛け、胸元に子どもたちを抱く。

何が描かれているか

たくましい女性が高い場所に腰掛け、胸元に子どもたちを抱く。女性は特定の母親ではなく、フランス共和国を人の姿にした寓意である。子どもを育てる姿に、新しい政治体制が市民を養い支えるという願いが重ねられた。ドーミエの版画はんがで見慣れた細い輪郭りんかくの笑いとは違い、大きな体と落ち着いた姿勢が画面を占める。

作品の見どころ

女性の体は細部まで磨き上げられず、筆の動きと明暗で大まかな量感が作られる。周りの子どもたちに目を移すと、力強い中心像が小さな体を守るような構図こうずと分かる。政治を風刺する画家が、政治的な理想を象徴として描いた点が面白い。同じ人物でも、版画の王や議員とはまったく異なる敬意を込めた姿である。

制作背景

オルセー美術館は1848年の共和国像を募る公募に関わる油彩ゆさい習作しゅうさくとして登録する。二月革命で王政が倒れた直後、共和国の姿をどう表すかは現実の課題だった。作品を完成した国家の記念碑とみなすより、変化の時期に画家が示した構想として見るとよい。現在の所蔵記録はRF 1644である。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
オルセー美術館

出典・画像について

出典:オルセー美術館 作品記録(2026-09-26 確認)
画像:Honoré Daumier《共和国》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0(画像情報:2026-09-26 確認)
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