黒い法服と白い襟の対比から、二人の弁護士の姿とやり取りをたどる。
何が描かれているか
黒い法服と帽子を着けた二人の弁護士が、近い距離に立っている。一人は顔をこちらへ向け、もう一人は横顔を見せる。白い襟が顔の下を縁取り、手や腕の形にも違いがある。背後には薄い人影のような線が残るが、細かな場所の説明はない。誰が何を話しているかは断定できず、姿勢からやり取りを想像する絵である。
作品の見どころ
木炭の黒い線と、灰色を薄く広げた部分の違いに注目したい。法服の大きな黒い面に対して、顔や襟、手の明るさが際立つ。二人の身体は重なり合いながらも、肩の傾きや頭の向きで区別できる。背景を描き込まないため、視線は表情と身振りへ集まりやすい。薄い灰色の人影と手前の濃い法服を見比べると、二人の存在感の強さも感じられる。
制作背景
所蔵館は本作を木炭と灰色のウォッシュによる素描として記録し、制作年は示していない。チェスター・デールの遺贈で1963年に同館へ入ったが、それは制作年とは別である。既存の版画《弁護士ロベール・マケール》と見比べると、文字を伴う風刺とは違う、顔と法服の形を中心にした表現を味わえる。
作品情報
所蔵
ナショナル・ギャラリー・オブ・アート、ワシントン(1963.10.245)
出典・画像について
画像:Honoré Daumier《二人の弁護士》/Courtesy National Gallery of Art, Washington — CC0
所蔵館のOpen Access(CC0)画像です。紙の色と作品全体を保持しています。
間違いを見つけたら、教えてください →アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。
この画家について本で読む
オノレ・ドーミエ(パルコ美術新書)
ユルク・アルブレヒト 著/小谷民菜 訳 / パルコ出版
政治風刺、都市の人々、晩年までの活動をたどる日本語の入門書。出版年が古いため、購入時は商品ページの在庫を確認してください。
楽天ブックスで見る →