1800年(未完成)
50代初め

レカミエ夫人の肖像

画家 ジャック=ルイ・ダヴィッド
Portrait de Juliette Récamier / ルーヴル美術館
白い服の女性と長椅子を、広い余白の中に置いた未完成の肖像。描き残された背景まで含め、人物の横向きの姿が強く目に残る。

何が描かれているか

ジュリエット・レカミエが白い服で古代風の長椅子に座り、上半身をこちらへ向ける。左には背の高い燭台、右には足台がある。
背景は広く塗り残され、衣装や家具にも未完成の部分がある。完成作の滑らかさではなく、構図こうずを置いた途中の状態が見える。長椅子は画面の端から端へ伸び、人物の身体もその横長の流れに沿って置かれている。

作品の見どころ

横長の長椅子と、縦長の燭台が広い空間を支える。人物を中央に大きく置かず、余白が静けさと距離を生む。
白い服は輪郭りんかくが簡潔で、古代風の家具とつながる。豪華な装飾を足すより、姿勢と線だけでモデルを印象付けている。塗りの薄い背景と仕上げられた顔や衣を比べると、どこまで制作が進んだかを画面から考えられる。

制作背景

1800年に着手されたが未完成に終わった。モデルと画家の意見の違いや制作の遅れが伝えられるが、完成していない理由を一つに決めない。
現在はルーヴル美術館所蔵。未完成であることを欠点として隠さず、制作過程が残る作品として紹介する。未完成の理由には伝承が混じるため、一つの逸話いつわを確定した制作事情として扱わない。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ルーヴル美術館
目録番号
INV 3708

出典・画像について

出典:ルーヴル美術館 作品記録2026-09-11 確認)
画像:Jacques-Louis Davidレカミエ夫人の肖像》/レカミエ夫人の肖像 — Jacques-Louis David / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-11 確認)
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