男が弾くのは楽器ではなく、二本のパイプ。何を楽しんでいるのだろう。
何が描かれているか
背を向けた女がグラスを持ち、二人の男がテーブルを囲んでいます。奥の男が手にしている細長い物は、二本の喫煙用パイプです。ナショナル・ギャラリーは、それをヴァイオリンと弓に見立てた身ぶりと解釈しています。もう一人の手も、音頭を取っているように見えてきます。
作品の見どころ
女の顔が見えないため、歌っているのか、ただ酒を飲んでいるのかは決まりません。冗談を楽しむ集まりにも、男女の駆け引きにも読めます。一方、白と黒の床タイルは奥へ規則正しく続き、人物や家具の位置をはっきりさせています。曖昧な物語を、確かな空間が支えています。
制作背景
赤外線調査では、女中のすぐ近くにもう一人の男が描かれていたことが分かりました。その男は制作中に消されています。誰かがいなくなるだけで、集まりの意味も変わります。今見える場面が、画家の選び直しを経てできていることも、この絵の面白さです。
出典・画像について
画像:Pieter de Hooch《二人の男と酒を飲む女》/二人の男と酒を飲む女 — Pieter de Hooch / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
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