母親の務め
画家 ピーテル・デ・ホーホ →A Mother Delousing her Child’s Hair, Known as ‘A Mother’s Duty’ / アムステルダム国立美術館
母がのぞくのは子どもの髪。小さな世話と、扉の向こうの光を描く。
何が描かれているか
母親が子を前に座らせ、その髪を丹念に調べています。しているのは、しらみを取るための頭の手入れです。祈りや勉強の場面ではなく、毎日の世話そのものが絵の中心になっています。右手前の木製の椅子も、幼児用の便器を備えた椅子です。
作品の見どころ
母子の後ろには箱型の寝台、壁の下には青い絵付けのタイルがあります。左の犬から開いた戸口へ目を向けると、奥の部屋と庭に明るさが広がります。手元の細かい作業と、外まで届く長い眺めが、一枚の中で釣り合っています。
制作背景
「母親の務め」という通称を持つこの作品は、家庭の世話を描くデ・ホーホの代表作です。所蔵館の現行記録は1660〜61年頃としています。母親を立派な人物として大きく描くのでなく、日々のしぐさを光と空間の中に置くことで、その仕事を見せています。
出典・画像について
画像:Pieter de Hooch《母親の務め》/母親の務め — Pieter de Hooch / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
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