1869年
34〜35歳頃

田舎の競馬場にて

画家 エドガー・ドガ →
At the Races in the Countryside / ボストン美術館
競走の風景に、友人一家の肖像が入り込む。

何が描かれているか

馬車に乗る家族が手前を占め、奥の草地には馬と騎手が小さく見える。御者席にいるのはドガの友人ポール・ヴァルパンソン。その妻と乳母、乳母に抱かれた息子アンリが同乗している。題名は競馬場を示すが、勝負の瞬間よりも、競馬を見に来た一家の様子を近くから眺める構成になっている。

作品の見どころ

馬車の車輪と馬の体は画面の縁で途中から切れ、右側の家族が大きく迫る。反対に左側には広い空と草地が残るため、手前の親密な場面と遠い競馬の世界を同時に見渡せる。赤ん坊へ顔を向ける大人の身振りと、前へ進む馬の向きを比べたい。余白と途中で切れる形が、静かな場面にも動きの続きがあるように感じさせる。

制作背景

所蔵するボストン美術館の記録では制作は1869年。1872年には画商ポール・デュラン=リュエルへ売られたが、これは制作年とは別である。ドガが繰り返し描いた競馬の主題の中でも、風景、日常の出来事、家族の肖像が重なった一枚。すでにある《競馬》と比べると、同じ場所から何を主役に選ぶかの違いがよく見える。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい、カンヴァス
所蔵
ボストン美術館

出典・画像について

出典:ボストン美術館 公式作品記録(2026-09-29 確認)
画像:エドガー・ドガ《田舎の競馬場にて》/Edgar Degas / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ縮小。国・地域によって扱いが異なります。
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