ルーヴル美術館のメアリー・カサット―絵画展示室
画家 エドガー・ドガ →Mary Cassatt at the Louvre: The Paintings Gallery / クリーヴランド美術館
美術館で作品を見る女性を、縦長の版画に描く。
何が描かれているか
画家メアリー・カサットが傘を持って立ち、その手前では姉リディアが座って案内書を見ている。場所はルーヴル美術館の絵画展示室。壁の絵や床の線も描かれるが、画面を大きく占めるのは、作品を鑑賞する女性たちの姿である。細長い構図の中で、立つ人と座る人の視線や姿勢が対比されている。
作品の見どころ
立つ人物の背中、斜めの傘、手前の案内書と顔を順に見ると、小さな画面にも深い空間が感じられる。輪郭の細い線と暗い面が組み合わされ、黒い衣装や壁の影にも濃淡がある。美術館の肖像というだけでなく、絵を見る時の体の向きが主題になっている。自分ならどこへ視線を向けるかを考えながら、二人の位置をたどると分かりやすい。
制作背景
1879〜1880年の版画。薬品で金属板の線を刻むエッチングなどと、粒状の濃淡を作るアクアチントを組み合わせた。ドガは版を何度も変え、本作は20段階のうち第15段階に当たる。クリーヴランド美術館によれば、この段階の現存する刷りは一点だけ。同じ題名でも、別の段階の版から刷ったものとは線や調子が異なる。
作品情報
材質・技法
エッチング、ソフトグラウンド・エッチング、アクアチント、紙
出典・画像について
画像:エドガー・ドガ《ルーヴル美術館のメアリー・カサット―絵画展示室》/The Cleveland Museum of Art
所蔵館が公開した個別CC0画像。全景を保ちWebPへ縮小。 第15段階の版から刷られたクリーヴランド所蔵の図版。
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