1865年
30〜31歳頃

花瓶の横に座る女性

画家 エドガー・ドガ →
A Woman Seated beside a Vase of Flowers (Madame Paul Valpinçon?) / メトロポリタン美術館
大きな花束たばと、端に寄せられた女性の関係を見る。

何が描かれているか

大きな花瓶の花が画面の中央を占め、その横で女性が肘をついて外へ目を向ける。卓上には水差しもあり、花の赤、白、青が室内を埋める。女性は友人ポール・ヴァルパンソンの妻と考えられるが、所蔵館の題名にも疑問符があり、同定は確定していない。人物と静物を一緒に描いた油彩ゆさい画である。

作品の見どころ

まず花束の大きさと女性の位置を比べてみよう。人物の顔を中央に置かず、花が手前をふさぐことで、視線は花と顔の間を行き来する。頬に添えた手、右へ向く目、花瓶の重い形が、それぞれ異なる向きを作る。花の明るい色が目立つ一方、女性の服は落ち着いており、二つの主題が同じ強さでは扱われていない。

制作背景

1865年、ドガが30歳前後の時の作品。人物を画面の端に寄せる構成は、後の舞台やカフェの絵とも比べられる。ただし偶然の眺めをそのまま写したと考えるのは早い。この女性を描いた同年の準備素描そびょうが残っているため、花の絵に人物を後から思いついて付け足したわけではなく、配置を考えて制作したと分かる。

作品情報

材質・技法
油彩、カンヴァス
所蔵
メトロポリタン美術館
目録番号
29.100.128

出典・画像について

画像:エドガー・ドガ《花瓶の横に座る女性》/The Metropolitan Museum of Art
画像の出典 / CC0 1.0 / 画像の出典・条件(画像情報:2026-09-29 確認)
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