花瓶の横に座る女性
画家 エドガー・ドガ →A Woman Seated beside a Vase of Flowers (Madame Paul Valpinçon?) / メトロポリタン美術館
大きな花束と、端に寄せられた女性の関係を見る。
何が描かれているか
大きな花瓶の花が画面の中央を占め、その横で女性が肘をついて外へ目を向ける。卓上には水差しもあり、花の赤、白、青が室内を埋める。女性は友人ポール・ヴァルパンソンの妻と考えられるが、所蔵館の題名にも疑問符があり、同定は確定していない。人物と静物を一緒に描いた油彩画である。
作品の見どころ
まず花束の大きさと女性の位置を比べてみよう。人物の顔を中央に置かず、花が手前をふさぐことで、視線は花と顔の間を行き来する。頬に添えた手、右へ向く目、花瓶の重い形が、それぞれ異なる向きを作る。花の明るい色が目立つ一方、女性の服は落ち着いており、二つの主題が同じ強さでは扱われていない。
制作背景
1865年、ドガが30歳前後の時の作品。人物を画面の端に寄せる構成は、後の舞台やカフェの絵とも比べられる。ただし偶然の眺めをそのまま写したと考えるのは早い。この女性を描いた同年の準備素描が残っているため、花の絵に人物を後から思いついて付け足したわけではなく、配置を考えて制作したと分かる。
出典・画像について
画像:エドガー・ドガ《花瓶の横に座る女性》/The Metropolitan Museum of Art
所蔵館が公開した個別CC0画像。全景を保ちWebPへ縮小。 作品外の黒い撮影余白のみを表示上で減らしています。撮影全体にも切り替えられます。
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