1899年頃
64〜65歳頃

四人の踊り子

画家 エドガー・ドガ →
Four Dancers / ワシントン・ナショナル・ギャラリー
緑と橙の中に重なる、晩年の踊り子を見る。

何が描かれているか

左側に四つの踊り子の姿が重なり、その背後へ緑の広い面と橙色が続く。人物は衣装を直すように腕を上げ、同じ方向へ少しずつ体を傾かしけている。顔の表情や周囲の細かな道具よりも、輪郭りんかくと色が大きく目を引く。背景を実際の庭とも、舞台の書き割りとも決め切れないため、場所の説明には留保が必要である。

作品の見どころ

手前から奥へ並ぶ肩と腕を追うと、姿勢が少しずつ移っていくように見える。一人の踊り子の続く動きを組み合わせた可能性もあるが、確定した説明ではない。緑と橙の強い対比に対して、人物の体には暗い線が入り、姿を背景から浮かせる。舞台の出来事を読み解くより、重なる輪郭と色が生むリズムから見始めると分かりやすい。

制作背景

1899年頃、60代のドガが制作した油彩ゆさい画。同時期のパステル作品《青い踊り子たち》と並べると、近い身振りでも表面の線や色の置き方が違う。《踊り子のフリーズ》の横一列の構図こうずに比べ、ここでは体が奥へ重なり、背景の色が広く残る。繰り返す姿を一つの配置に固定せず、形と色の組み合わせを変えて研究した晩年の絵として見たい。

作品情報

材質・技法
油彩、カンヴァス
所蔵
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
目録番号
1963.10.122

出典・画像について

画像:エドガー・ドガ《四人の踊り子》/Courtesy National Gallery of Art, Washington
画像の出典 / CC0 1.0 / 画像の出典・条件(画像情報:2026-09-29 確認)
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