1884〜1886年
49〜52歳頃

アイロンをかける女たち

画家 エドガー・ドガ →
Repasseuses / オルセー美術館
二つの身振りから、働く体の疲れと力を見る。

何が描かれているか

左の女性は口を大きく開けてあくびをし、右の女性は両手でアイロンを押し付けている。二人の前には布を広げた作業台があり、左の女性の手元には瓶も見える。洗濯物を整える仕事場を描くが、二人が同じ動作をしているわけではない。休むような瞬間と力を込める瞬間が、横に並べられている。

作品の見どころ

左の上向く顔と開く腕に対し、右の頭と肩は下へ向く。反対の身振りを比べると、体の疲れや作業の重さを感じられる。絵の具の粒や下の布地も目に入り、磨き上げた肖像とは違う粗い表面が残る。瓶を持つ姿から酔いや性格を決めるよりも、口、手、肩に現れる動きを見ると、働く人の体に向けた観察が伝わる。

制作背景

1884〜1886年の油彩ゆさい画。ドガは二人の女性を組み合わせた構図こうずを4点制作し、所蔵館は本作をその3作目としている。下地を塗らない粗いカンヴァスを使い、布の色も画面に生かした。踊り子の練習と並べて見ると、職場は違っても、繰り返す作業や一時の休みを捉える関心が共通する。女性の仕事を描いたドガを理解する重要な一枚である。

作品情報

材質・技法
油彩、カンヴァス
所蔵
オルセー美術館
目録番号
RF 1985

出典・画像について

画像:エドガー・ドガ《アイロンをかける女たち》/Edgar Degas / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ縮小。国・地域によって扱いが異なります。 米国での原作品の公表・保護条件は独立には確定していません。
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