1879年
45歳頃

フェルナンド・サーカスのミス・ララ

画家 エドガー・ドガ
Miss La La at the Cirque Fernando / ロンドン・ナショナル・ギャラリー
歯でロープを支える空中演技者を、客席から急角度で見上げる。身体の強さと建物の高い天井を一つの上昇する構図こうずにした。

何が描かれているか

空中演技者ミス・ララが、歯でくわえた器具につながるロープから身体を下げる。観客席から天井へ急角度で見上げる構図である。
ミス・ララは混血のプロのサーカス芸人で、強さと技術で知られた。小さな身体が巨大な建物を支えるように見える。人物は画面の中央より左へ寄り、伸びるロープと梁の方向が、さらに上の見えない支点を想像させる。

作品の見どころ

身体からロープ、天井の梁へ続く斜線を追うと、視線が上へ引き上げられる。画面のほとんどを占める建築が高さを強調する。
オレンジ色の衣装は薄い天井の中で強く目立つ。顔の表情より、宙で保たれる身体の緊張が中心だ。大きな天井と小さな身体の差によって、華やかな見世物だけでなく、落下を防ぐ技術と緊張が伝わる。

制作背景

1879年の第4回印象派展に出品。ドガは実際の公演を素描そびょうし、ポーズを研究したうえで大きな絵へ組み立てた。
現在はロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵。娯楽を見る観客の位置と、演技者の身体的な仕事を一緒に示す。印象派展への出品作でも、現場で得た素描をもとに大画面へ再構成した点を押さえて見たい。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ロンドン・ナショナル・ギャラリー
目録番号
NG4121

出典・画像について

画像:Edgar Degasフェルナンド・サーカスのミス・ララ》/フェルナンド・サーカスのミス・ララ — Edgar Degas / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-11 確認)
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