1843年
45歳頃

花

画家 ウジェーヌ・ドラクロワ →
Flowers / ワシントン・ナショナル・ギャラリー
物語のない花束たばにも、色の重なりと筆の動きがある。紙の静物を楽しむ。

何が描かれているか

灰色の花瓶に、白、黄色、赤紫の花が集まる。左右へ伸びる茎や葉があり、花びらはそれぞれ違う大きさと向きで重なる。背景の薄茶色は紙の色でもある。歴史や神話の人物は登場せず、花束そのものが主役になる。花の種類を一つずつ言い当てなくても、明るい花と暗い花、上へ伸びるものと横へ傾かしくものの違いから、構成を楽しめる。

作品の見どころ

白い花びらの周りに青灰色の影があり、黄色い中心や赤紫の花がはっきり見える。細い輪郭りんかく線の残る花と、色を厚く重ねた花も比べたい。花瓶の下や花の間では、紙の地が広く見えている。すべてを同じ細かさで埋めないため、目が花束の中を行き来するように感じられる。静かな題材でも、色の対比や筆の跡を通して、画家の手の動きが伝わってくる。

制作背景

NGAは1843年、所蔵番号1995.47.37と記録する。木炭の上に水彩、グアッシュ、黒チョークを用いた紙の作品で、カンヴァスの油彩ゆさいではない。グアッシュは不透明な水彩で、白い花や濃い色の部分を観察する手がかりになる。同名の別の花の油彩と混同せず、使われた材料の幅を見たい。

作品情報

材質・技法
紙に水彩・グアッシュ・黒チョーク・木炭
所蔵
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
目録番号
1995.47.37

出典・画像について

画像:Eugène Delacroix《花》/Courtesy National Gallery of Art, Washington
画像の出典 / CC0 1.0(画像情報:2026-10-04 確認)
作品の全景と原ファイルを保持。色補正・生成・作品内の切取りなし。所蔵館の個別PD画像はCC0のOpen Access配布。
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この画家について本で読む

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