1830年
32歳頃

民衆を導く自由の女神

画家 ウジェーヌ・ドラクロワ
La Liberté guidant le peuple / ルーヴル美術館
三色旗を掲げる女性は、実在の一人ではなく「自由」を人の姿にした寓意。労働者、市民、若者を連れて進み、1830年のパリの蜂起と象徴を重ねる。

何が描かれているか

三色旗を掲げる女性が、倒れた人々を越えて進む。銃を持つ労働者、帽子姿の市民、拳銃を持つ少年が続き、遠景にはパリの建物が見える。
1830年の七月革命を題材にする。中央の女性は実在の一人ではなく、自由という考えを人の姿にした寓意である。中央の女性を頂点に人物が三角形を作り、その下に倒れた身体が画面手前の境界として横たわる。

作品の見どころ

旗の赤、白、青が、人物の服や煙の中にも繰り返される。国旗だけが浮かず、画面全体の色をまとめる。
女神のような裸足の女性と、汚れた服の市民が同じ歩幅で進む。理想と現実を一つに重ねることで、事件を象徴へ変えている。旗から少年、労働者へ視線を下ろすと、異なる立場の人物が同じ前進の動きへまとめられている。

制作背景

1830年の革命直後に制作され、1831年のサロンで展示された。画家自身が銃を持って戦った姿を描いたと断定する根拠はない。
現在はルーヴル美術館所蔵。フランス革命の1789年ではなく、1830年の七月革命を描く点を混同しない。自由の寓意と1830年の市街戦を重ねた作品であり、女性を実在人物や画家自身の目撃証言とはみなさない。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ルーヴル美術館
目録番号
RF 129

出典・画像について

出典:ルーヴル美術館 作品記録2026-09-11 確認)
画像:Eugène Delacroix民衆を導く自由の女神》/民衆を導く自由の女神 — Eugène Delacroix / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-11 確認)
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