1854年頃
56歳頃

ライオン狩り(習作しゅうさく)

画家 ウジェーヌ・ドラクロワ →
Chasse aux lions (esquisse) / オルセー美術館
完成画を準備する油彩ゆさいの習作。馬と獣を、速い筆と色の集まりで描く。

何が描かれているか

馬、ライオン、狩人の体が入り乱れる。中央の明るい馬は前脚を上げ、手前には倒れたり身を低くしたりする人物が見える。どの体が誰につながるのか、一度では追いにくいほど密集している。オルセー美術館はこれを、大きな完成画のための習作と説明する。輪郭りんかくを整えた細密な記録として見るより、全体の動きや色の配置を探る絵として見たい。

作品の見どころ

黄色や褐色かっしょくの動物の間を、赤、青、緑の部分が走る。細かな線で区切る前に、色の塊がぶつかっているように見える。短く曲がる筆の跡を追うと、馬の首、獣の背、人物の衣が急に現れてくる。遠くから全体の渦うずを眺め、近くで筆の跡へ戻ると、習作ならではの見え方を味わえる。個々の顔を読むことに集中せず、明暗の集まりと画面の勢いを比べたい。

制作背景

同館の提供する解説は1854年頃の油彩と記録する。1854年の注文では、画家が主題と習作を提出することを求められた。完成画は1855年に届けられ、ボルドーで1870年の火災により大きく損なわれた。この画像はその焼失後の断片ではなく、準備段階の別作品である。動物画と大作の制作過程を同時に理解できる。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
オルセー美術館

出典・画像について

画像:Eugène Delacroix《ライオン狩り(習作)》/Google Art Project / Musée d’Orsay (RMN / Gérard Blot) / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-10-04 確認)
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この画家について本で読む

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F・V・E・ドラクロワ/日本アート・センター / 新潮社
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