1823〜1824年に着手、1835年に完成
20代半ば〜30代後半

ナチェズ族

画家 ウジェーヌ・ドラクロワ
The Natchez / メトロポリタン美術館
追われる先住民の若い家族を、静かな川辺に描く。1820年代に始めた絵を十年以上後に完成させ、文学から得た物語を長く育てた作品だ。

何が描かれているか

川辺で若い男性が座り、女性は赤ん坊を抱いて身を寄せる。弓矢や小舟はあるが、画面は戦いの最中ではなく、静かな休息のように見える。
題材はシャトーブリアンの文学に登場するナチェズ族の物語。追放と逃避の中にいる若い家族を描いている。三人の小さな集まりと、背後へ広がる水面の距離が、逃れてきた家族の孤立を強める。

作品の見どころ

赤い布を中心に三人の身体が小さな三角形を作る。広い川と曇った空の中で、人のまとまりが壊れそうなほど小さく見える。
激しい筆の印象で知られる画家だが、ここでは手を重ねる動作と伏せた顔が中心になる。静けさの中の不安を見てみよう。人物の手と視線を近くで見た後、空と川へ目を離すと、親密さと広い不安が交互に感じられる。

制作背景

1823〜1824年に着手した後、長く未完成のまま置かれ、1835年に完成した。制作年を一つだけにせず、二つの時期を示す。
現在はメトロポリタン美術館所蔵。館の公開APIで作者、制作期間、支持体、目録番号、公開領域画像を確認した。着手と完成が離れているため、画面全体を一時期の発想だけで説明せず、長い制作経過を残す。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
メトロポリタン美術館
目録番号
1989.328

出典・画像について

画像:Eugène Delacroixナチェズ族》/ナチェズ族 — Eugène Delacroix / The Metropolitan Museum of Art, Open Access
画像の出典 / CC0 1.0(画像情報:2026-09-11 確認)
CC0または所蔵館Open Accessとして提供された画像です。
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