何が描かれているか
赤い寝台の王サルダナパールは、画面左上から破壊を見下ろす。兵士たちは人や馬を殺し、宝物、布、身体が斜めに重なる。
敗北を悟った古代の王が、敵に奪われる前に自分の所有物すべてを滅ぼす物語。バイロンの戯曲など文学から想像された場面である。王の寝台だけが比較的安定し、そこから下へ向かう人物や馬は互いに重なっている。
作品の見どころ
赤い寝台から右下へ、身体と物が雪崩れる斜線を追おう。中心を一人に固定せず、混乱そのものが構図になっている。
肌、布、金属、馬の表面が異なる筆触で描かれる。豪華さと暴力が分かれず、同じ色彩の豊かさの中にある。最初に王を見てから右下へ斜めに進むと、彼が命令する破壊を遠くから眺める位置にいると分かる。
制作背景
1827年に制作され、翌年のサロンで強い批判を受けた。整然とした歴史画の規則から外れた混雑と色が、当時の評価を分けた。
ここで掲載するのはルーヴル美術館所蔵の大作。小型の別版もあるため、同名作品を画像だけで同一視しない。批判された事実と現在の評価を混ぜず、1828年のサロンで構図や色が議論を呼んだ経緯として捉える。