1308〜1311年
53〜56歳頃

磔刑たっけい(《マエスタ》裏面中央)

画家 ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ →
Crucifixion (Maestà, reverse) / シエナ大聖堂美術館
三本の十字架の下で、人々の姿勢と視線が左右に分かれる。

何が描かれているか

中央の十字架にキリスト、左右に二人の罪人が掛けられ、上には天使が飛ぶ。下の左側では女性や弟子たちが聖母マリアを囲み、右側では多くの人が顔を上げたり、手を差し出したりしている。
金地が広く残るため、十字架の細い横木と身体の輪郭りんかくがはっきり見える。左右の罪人の顔の向きも同じではない。文化省の記録は、この違いを下の二つの人物群と対応させて説明している。

作品の見どころ

まず中央の身体から、左下へ目を移してみよう。聖母の傾かしいた身体を周囲が支えるように集まり、頭と肩が重なる。悲しみは一人の表情だけでなく、人物同士の距離や姿勢にも表れる。
右側には、左側とは違う方向の顔や腕が重なる。全員を同じ反応と決めつけず、見上げる者、横を向く者、座る者を分けて見ると、大人数の中にも身振りの差があることがわかる。

制作背景

1308〜1311年に描かれた《マエスタ》裏面の中心場面で、シエナ大聖堂美術館に残る。研究図録は、入城と磔刑には通常の二倍の区画が与えられたと説明する。
正面の聖母子せいぼしが荘厳な集まりを見せる一方、裏面ではキリストの受難が物語として続く。これはその祭壇画さいだんがの構成部分である。周囲の場面へ視線を戻すと、中心に置かれた意味を考えられる。
《マエスタ》の構成部分
大聖堂の両面祭壇画に属する場面です。本文では元の位置を区別します。工房助手の参加範囲や全体の復元には研究上の不明点が残ります。

作品情報

材質・技法
テンペラ、板
所蔵
シエナ大聖堂美術館
構成
《マエスタ》の構成部分
目録番号
OA/4511
位置づけ
裏面の受難物語の中央場面

出典・画像について

画像:Duccio di Buoninsegna《磔刑(《マエスタ》裏面中央)》/Duccio di Buoninsegna / The Yorck Project / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark / PD-Art(画像情報:2026-10-03 確認)
《マエスタ》の構成部分を収めた提供画像の全範囲を保持。上下二場面も切り分けず、拡大・色補正・修復・切り取りなし。Commonsは忠実な二次元複製をPublic Domain Mark/PD-Artとして扱います。PDMはCC0ではなく、複製画像の扱いには国・地域差があります。収蔵館の画像サービスの条件とは区別しています。
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