1280年頃
25歳頃

フランチェスコ会の聖母

画家 ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ
Madonna of the Franciscans / シエナ国立絵画館
幼子おさなごは母の顔へ手を伸ばし、聖母はわずかに首をかしける。厳かな正面像の中へ親子の接触を入れ、礼拝の対象を遠い記号だけでなく、感情のある関係として見せる。

何が描かれているか

聖母マリアが幼子キリストを膝に抱き、その足元で三人のフランチェスコ会修道士しゅうどうしがひざまずく。修道士は聖母子せいぼしより非常に小さく、祈る者と聖なる存在の重要度の差が大きさで示される。
左右の天使が模様のある布を掲げ、聖母子の背後に小さな礼拝空間をつくる。金地の中でも、布の下端と人物の重なりによって前後関係が読める。

作品の見どころ

幼子は母の顔へ手を伸ばし、聖母はわずかに首を傾ける。厳かな正面像の中へ親子の接触を入れ、礼拝の対象を遠い記号だけでなく、感情のある関係として見せる。
布の細かな文様、衣の曲線、修道士の単純な褐色かっしょくを比べると、豪華さと清貧の対照が見える。小さな修道士の視線をたどると、画面下から聖母子へ自然に目が上がる。

制作背景

1280年頃の初期作とされ、現在はシエナ国立絵画館に所蔵される。作品名は、画面下で礼拝するフランチェスコ会修道士に由来する。元の設置場所や依頼の詳しい事情には不明点が残る。
ビザンティン系の金地と大小関係を守りながら、天使が布を持つ動作や親子の接触を加えた。ドゥッチョの新しさは伝統を捨てることではなく、その内部に柔らかな関係を作る点にある。

作品情報

材質・技法
テンペラ・金、板
所蔵
シエナ国立絵画館
位置づけ
幼子は母の顔へ手を伸ばし、聖母はわずかに首を傾ける。厳かな正面像の中へ親子の接触を入れ、礼拝の対象を遠い記号だけでなく、感情のある関係として見せる。

出典・画像について

画像:Duccio di Buoninsegnaフランチェスコ会の聖母》/フランチェスコ会の聖母 — Gennadii Saus i Segura / Wikimedia Commons
画像の出典 / CC BY-SA 4.0(画像情報:2026-09-14 確認)
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