足を洗うキリストと最後の晩餐(《マエスタ》裏面)
画家 ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ →Washing of the Feet and The Last Supper (Maestà, reverse) / シエナ大聖堂美術館
同じ室内が繰り返され、かがむ姿と食卓での身振りが物語をつなぐ。
何が描かれているか
上段ではキリストがかがみ、座った弟子の足をたらいの上で洗っている。弟子は手を頭に近づけ、周囲も顔や手で反応する。下段には、キリストと弟子たちが食卓を囲む最後の晩餐が描かれる。
洗足は、ヨハネ福音書が伝える弟子の足を洗う物語である。提供画像の二場面をそのまま掲載している。上下の配置は、出来事の時間順と同じではない。
作品の見どころ
上下で天井の梁、緑の壁、棒に掛けた布が繰り返される。同じような部屋を比べると、キリストの位置と身体の向きの変化が目に入る。建物は背景であると同時に、場面をつなぐ手がかりになる。
晩餐の卓上には器、パン、刃物が並ぶ。白い布を広く見せる傾きと、手前の人物の背中を比べてみよう。床や天井だけで空間を測るより、誰がどこを向いているかを追うと集まりの形がわかる。
制作背景
1308〜1311年の《マエスタ》裏面にある受難物語の構成部分で、現在はシエナ大聖堂美術館に残る。正面の聖母子と、裏面のキリストの物語を、一つの両面祭壇画が結びつけていた。
裏面には食事、逮捕、裁判、磔刑などが続く。この二場面だけを独立作とみなすと、連続する物語の位置を見失いやすい。中央の《磔刑》や、正面の《マエスタ》と合わせて見たい。
《マエスタ》の構成部分
大聖堂の両面祭壇画に属する場面です。本文では元の位置を区別します。工房助手の参加範囲や全体の復元には研究上の不明点が残ります。
作品情報
位置づけ
裏面の受難物語。上段は洗足、下段は最後の晩餐
出典・画像について
画像:Duccio di Buoninsegna《足を洗うキリストと最後の晩餐(《マエスタ》裏面)》/Duccio di Buoninsegna / The Yorck Project / Wikimedia Commons
《マエスタ》の構成部分を収めた提供画像の全範囲を保持。上下二場面も切り分けず、拡大・色補正・修復・切り取りなし。Commonsは忠実な二次元複製をPublic Domain Mark/PD-Artとして扱います。PDMはCC0ではなく、複製画像の扱いには国・地域差があります。収蔵館の画像サービスの条件とは区別しています。
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この画家について本で読む
イタリア・ルネサンス美術館
松浦 弘明 著 / 東京堂出版
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