鎧のような皮膚と、背中の小さな角。実物を見ずに作った動物像を、文字も含めて眺める木版画です。
何が描かれているか
一頭の犀が、右を向いて立っています。大きな鼻の角に加え、肩のあたりにも小さな角があります。体は鎧の板をつないだように区切られ、脚には鱗を思わせる模様がびっしりと描かれています。
動物の上には五行のドイツ語の説明文があり、右上には一五一五年の年記と画家の印があります。姿と文字が同じ紙に載っているため、動物を見せながら情報も伝える一枚になっています。
作品の見どころ
最初に胴の大きな面を見て、次に脚の細かい模様へ進んでみてください。線の間隔や向きを変えながら、硬そうな表面、丸い腹、地面に落ちる影を描き分けています。
耳や目の形は身近な動物を思わせる一方、肩の余分な角は不思議です。細部が詳しく描かれていることと、実際の動物の姿に正確であることは、別々に確かめる必要があります。
制作背景
デューラーはこの犀の実物を見ていません。美術館の解説によれば、届いた記述や素描を手がかりに木版画を作りました。直接の観察と伝聞の違いを考えられる作品です。
木版で動物の図を刷り、文字は活版印刷で加えています。ここではワシントンの美術館の所蔵品を、説明文も残して掲載しています。文章と動物像がどう補い合うかも見てみてください。
作品情報
寸法
紙面 23.5 × 29.8 cm(図の縁まで裁断)
出典・画像について
画像:Albrecht Dürer《犀》/Courtesy National Gallery of Art, Washington
所蔵館が公開した個別画像のCC0表示と利用条件を確認しています。
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この画家について本で読む
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