窓の光、机の仕事、眠る動物。細い線が作る静かな書斎を、手前から奥へたどれます。
何が描かれているか
窓から光が差す部屋の奥で、老人が机に向かっています。聖書をラテン語に訳した聖ヒエロニムスを描いた場面です。手前には大きなライオンと小さな犬が横たわり、人物と動物の間に床が広がっています。
窓辺には頭蓋骨、奥の壁には砂時計や帽子、天井には丸い器のようなものがあります。部屋の道具を一つずつ見つける楽しみと、机に向かう小さな人物へ目を戻す楽しみがあります。
作品の見どころ
左の窓から床へ視線を下ろすと、明るいところと暗いところが交互に続きます。壁に映る窓の模様も細い線で描かれています。黒い線の密度だけで、光が部屋に広がる様子を見せています。
床板、長椅子、机の縁は奥へ向かって伸びています。まず手前の動物を見てから老人へ進むと、部屋の深さが分かります。木の筋と動物の毛の描き方も比べてみてください。
制作背景
一五一四年の銅版画です。《騎士と死と悪魔》《メレンコリアⅠ》とともに、デューラーの「三大銅版画」と呼ばれる三作品の一つです。
ここに掲載するのはメトロポリタン美術館の所蔵品です。騎士の外の道、メレンコリアの物が集まる場面と見比べると、この書斎では静かな光と室内の奥行きが大きな役割を持つと感じられます。
作品情報
寸法
紙面 24.6 × 18.9 cm(版の縁まで裁断)
出典・画像について
画像:Albrecht Dürer《書斎の聖ヒエロニムス》/The Metropolitan Museum of Art, New York
所蔵館が公開した個別画像のCC0表示と利用条件を確認しています。
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この画家について本で読む
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