拳を交える瞬間ではなく、椅子に腰を落とす休息。リングの熱気は、休んでいる体にも残っています。
何が描かれているか
リングの隅で、一人のボクサーが座って手当てを受けています。周囲には世話をする人、試合を見守る人。題名が示すのは、ラウンドとラウンドの間の短い時間です。勝利のポーズではなく、次の動きへ備える体が中心になっています。
作品の見どころ
前かがみの体と、そばに伸びる腕が、休む選手を囲んでいます。ロープの線を越えた奥には、多くの観客の顔。静止した人物が大きく見える一方、会場の密度や熱気は失われません。スポーツの迫力を、激しい動作だけで伝えようとはしていないのです。
制作背景
イーキンズは1890年代末、競技を描く題材へ戻りました。所蔵館によれば、この絵は特定の一試合をそのまま再現したものではなく、複数の試合で見た細部を組み合わせています。登場人物にも個別にポーズを取ってもらいました。現場らしさは、綿密に組み立てた制作の結果なのです。
出典・画像について
画像:Thomas Eakins《ラウンドの合間》/ラウンドの合間 — Thomas Eakins / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
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