風を受ける帆と、舟べりに身を寄せる二人。まだ狩りは始まっていません。
何が描かれているか
小さな帆船に二人の男性が乗り、舟は水面に傾いています。題名のrailは、湿地にすむクイナの仲間。この絵では獲物を狙う場面ではなく、狩りへ向かう移動の時間を描いています。周囲に点在する帆も含め、川で過ごす一日の広がりが感じられます。
作品の見どころ
大きな帆の斜めの縁と、反対側へ体を寄せる二人の重さが釣り合っています。空、水、帆の明るい色の間で、舟の内側と衣服は暗く沈みます。人物の表情を読む前に、風を受ける舟の傾きを見ると、そこに座る体の重みまで想像しやすくなります。
制作背景
イーキンズの初期の戸外画には、ボート競技のほか、狩りや釣りも登場します。ボストン美術館は、遠近法や光学、写真への関心とともに、こうした野外活動への愛好を紹介しています。余暇の場面も、風や水に応じて体を動かす人を観察する、大切な題材だったのです。
出典・画像について
画像:Thomas Eakins《クイナ猟への出発》/クイナ猟への出発 — Thomas Eakins / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
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