二人の体が床の上で絡み合う。整った英雄の姿より、力をかけ合う不格好な形が目に入ります。
何が描かれているか
レスラー二人が床で組み合い、奥には別の人物や運動器具が見えます。背中を上に向ける体と、その下へ押さえられる体。衣服に隠れない肩や脚の形が、相手の動きを制する力のかかり方を伝えています。
作品の見どころ
一人ずつの輪郭を追おうとすると、腕と脚が重なり、途中で見失いそうになります。美しく並べた人体ではなく、相手がいるために変形する姿です。所蔵館も、古典彫刻の学習を背景に持ちながら、特に英雄的ではない、ぎこちない体の絡まりを捉えていると説明しています。
制作背景
制作の準備には、フィラデルフィアのアトリエで撮影したレスラーの写真を用いました。ボート画に始まった体への関心が、晩年には、互いの重みと力を受ける二人へ向かっています。同館が紹介する準備用の小品とは別の、1899年の完成作をここに掲載しています。
出典・画像について
画像:Thomas Eakins《レスリングをする人々》/レスリングをする人々 — Thomas Eakins / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
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