1809年4月25・26日
34〜35歳頃

二つの木の習作しゅうさく

画家 カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ →
Zwei Baumstudien / ドレスデン国立美術館 版画素描室
上の木の枝と、下の木の曲がった幹。のちの風景画で組み合わされた形を、一枚の観察素描そびょうで見比べる。

何が描かれているか

一枚の紙に二つの木が描かれている。上の木は太い幹から左へ枝を伸ばし、その一部に葉が残る。下の木は大きく傾かしいた幹と根を見せ、根元近くの空洞が濃い線で表される。
周囲には細い草や枝の線があり、木の間には紙の余白が広がる。右上にはノイブランデンブルクの地名と4月25日、左下には翌26日の日付が書き込まれている。

作品の見どころ

幹の表面を埋める細かな線と、枝先を示す軽い線を見比べよう。描き込みの密度が違うため、重い幹と細い枝の感触が区別できる。褐色かっしょくの風景素描とは異なり、線が形を探る様子が見える。
《月を眺める二人の男》の木と並べると、上の長い枝と下の曲がった幹に似た形を探せる。景色全体を写した一枚として見るだけでなく、後の構成につながる観察の記録として読むことができる。

制作背景

メトロポリタン美術館の図録は、1809年春のノイブランデンブルク旅行で使った、現在は分散したスケッチブックの一頁と説明する。日付の異なる観察が、一枚の紙にまとめられている。
同図録によれば、この二つの習作は《月を眺める二人の男》の各版の大きな樫の木に用いられた。上の枝と下の幹を組み合わせる作り方から、自然観察とアトリエでの再構成の関係を見られる。

作品情報

材質・技法
紙に鉛筆
寸法(CDFポータル)
31.9 × 25.8 cm(縦 × 横)
所蔵番号
C 1937-417

出典・画像について

画像:Caspar David Friedrich《二つの木の習作》/Kupferstich-Kabinett, Staatliche Kunstsammlungen Dresden / Foto: Herbert Boswank / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / CDFポータルの利用条件(画像情報:2026-10-03 確認)
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