1750年頃
23歳頃

アンドリューズ夫妻

画家 トマス・ゲインズバラ
Mr and Mrs Andrews / ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
新婚夫妻と所有地を並べ、肖像、農業、階級を一枚に映した。

何が描かれているか

若いロバート・アンドリューズが樫の木にもたれ、妻フランシスがベンチに座る。夫は猟銃を持ち、足元には猟犬がいる。夫妻の右側には刈り取られた畑と家畜、遠い丘が広がる。
妻の膝には塗り残されたような茶色の部分がある。鳥を置く予定だったとも、別の品を描く予定だったとも考えられるが、確定していない。整った服と農地の細部が、その空白を目立たせる。

作品の見どころ

夫妻を中央に置かず左へ寄せ、画面の半分を土地に譲る。二人の肖像、所有地、農業の成果を同時に見せるため、ナショナル・ギャラリーは「三重の肖像」とも表現する。
細い樫の枝、麦の列、雲の流れが右奥へ視線を導く。夫の銃と犬は狩猟の権利を、手入れされた畑は土地経営を示す。自然風景に見えて、社会的な所有関係が組み込まれている。

制作背景

作品は夫妻の結婚直後、1750年頃に描かれた。二人の家はサフォークで近く、結婚は土地と家族の結びつきでもあった。背景には彼らの所有地が描かれたとされる。
風景を美しい背景として楽しめる一方、それを所有し働く人々の関係も考える必要がある。画面に農作業者はほとんど見えず、成果が夫妻の身分を示す側へまとめられている。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい、カンヴァス
所蔵
ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
位置づけ
新婚の夫妻、衣服、銃、土地を一画面に置き、肖像と農地の風景を結びつけた。

出典・画像について

画像:Thomas Gainsboroughアンドリューズ夫妻》/アンドリューズ夫妻 — Thomas Gainsborough / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-22 確認)
Public Domain表示の画像です。扱いは国・地域によって異なります。
間違いを見つけたら、教えてください →
アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。

この画家について本で読む

西洋絵画の歴史2 バロック・ロココの革新
高階 秀爾 監修/高橋 裕子 著 / 小学館
18世紀イギリス絵画を、ホガース、レノルズ、ゲインズバラの展開とともに豊富な図版で解説する入門書です。二人の肖像観の違いも時代の中で比べられます。
楽天ブックスで見る →