サフォーク州サドベリー近郊のコーナードの森
画家 トマス・ゲインズバラ →Cornard Wood, near Sudbury, Suffolk / ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
故郷の森と働く人々を、若い画家が大きな風景画へまとめた。
何が描かれているか
大きな樹木が左右から枝を伸ばし、森の道を覆う。道では馬車、旅人、家畜が行き交い、右手の水辺では牛が休む。左奥には明るい空と平らなサフォークの土地が開ける。
倒木、切り株、曲がる道、小さな橋が近景から奥へ視線を運ぶ。人物は小さいが、薪を運ぶ、家畜を追う、道を進むといった仕事や移動が景色の各所に配置されている。
作品の見どころ
中央の明るい道を暗い木々で囲み、近景の重い影から遠景の光へ進ませる。枝、葉、雲は細かな筆で描かれ、若い画家が大きな画面で多様な自然を見せようとした意欲が分かる。
実際のコーナード周辺を基にしつつ、一つの場所を写真のように写したとは限らない。オランダ風景画で学んだ構成へ、故郷の植物、人、家畜、低い地平線を組み込んだ作品である。
制作背景
ナショナル・ギャラリーは1748年の作品とする。ゲインズバラは20歳前後でロンドンからサドベリーへ戻っており、肖像の注文を受けながら風景画を制作した。
17世紀オランダの風景画、とくにロイスダールらの樹木と道の構成が参考になったと説明される。ただし人物の衣服や土地の観察には18世紀サフォークの現在が入り、単なる古作の模倣ではない。
作品情報
位置づけ
故郷サフォークの景観をオランダ風景画の構成と結びつけた、若い時期の野心的な風景画。
出典・画像について
画像:Thomas Gainsborough《サフォーク州サドベリー近郊のコーナードの森》/サフォーク州サドベリー近郊のコーナードの森 — Thomas Gainsborough / Wikimedia Commons
Public Domain表示の画像です。扱いは国・地域によって異なります。
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