小屋の前に集う人々を、大きな樹木と夕空に包み込んだ田園の情景。
何が描かれているか
茅葺きの小屋の戸口と、その前に集まる女性や子どもたちを描く。足元には犬、家の脇には籠や枝の束があり、木々の間から遠くの丘と明るい空がのぞく。家は画面の右寄りに置かれ、左には道と開けた風景が広がる。人々の暮らす場所と、家の周りを覆う自然が一緒に見える場面だ。
作品の見どころ
まず戸口の女性の白い衣から、座る人々、犬、手前の道へ目を移してみる。大きな木の枝と屋根の斜線が、人々の集まりを囲むように重なる。左の空の黄色と、家の周りの褐色や緑の対比にも注目したい。遠景を明るく、近くの木々を暗くすることで、人物のいる場所から奥へ空間が続いて見える。風景全体のまとまりも楽しめる。
制作背景
シンシナティ美術館は1778年頃、画家が51歳頃の油彩画と記録する。ゲインズバラは《小屋の戸口》という主題を繰り返し描いており、同館の鑑賞教材も複数の作例があることに触れる。本作は、1780年頃のハンティントン所蔵作とは別の絵。同じ題名でも所蔵先と制作年を区別したい。《水飲み場》と比べれば、自然の中の小さな人物と、家の前に集まる人々という、暮らしの見せ方の違いが分かる。
出典・画像について
画像:Thomas Gainsborough《小屋の戸口》/Thomas Gainsborough / Google Art Project / Wikimedia Commons — Public Domain Mark 1.0 (PD-Art)
CommonsのPublic Domain表示に基づく忠実複製です。複製画像の扱いには国・地域差があります。
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この画家について本で読む
西洋絵画の歴史2 バロック・ロココの革新
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