1778年頃
51歳頃

小屋の戸口

画家 トマス・ゲインズバラ →
The Cottage Door / シンシナティ美術館
小屋の前に集う人々を、大きな樹木と夕空に包み込んだ田園の情景。

何が描かれているか

茅葺きの小屋の戸口と、その前に集まる女性や子どもたちを描く。足元には犬、家の脇には籠や枝の束たばがあり、木々の間から遠くの丘と明るい空がのぞく。家は画面の右寄りに置かれ、左には道と開けた風景が広がる。人々の暮らす場所と、家の周りを覆う自然が一緒に見える場面だ。

作品の見どころ

まず戸口の女性の白い衣から、座る人々、犬、手前の道へ目を移してみる。大きな木の枝と屋根の斜線が、人々の集まりを囲むように重なる。左の空の黄色と、家の周りの褐色かっしょくや緑の対比にも注目したい。遠景を明るく、近くの木々を暗くすることで、人物のいる場所から奥へ空間が続いて見える。風景全体のまとまりも楽しめる。

制作背景

シンシナティ美術館は1778年頃、画家が51歳頃の油彩ゆさい画と記録する。ゲインズバラは《小屋の戸口》という主題を繰り返し描いており、同館の鑑賞教材も複数の作例があることに触れる。本作は、1780年頃のハンティントン所蔵作とは別の絵。同じ題名でも所蔵先と制作年を区別したい。《水飲み場》と比べれば、自然の中の小さな人物と、家の前に集まる人々という、暮らしの見せ方の違いが分かる。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
寸法
122.6 × 149.2 cm
所蔵
シンシナティ美術館(1948.173)

出典・画像について

画像:Thomas Gainsborough《小屋の戸口》/Thomas Gainsborough / Google Art Project / Wikimedia Commons — Public Domain Mark 1.0 (PD-Art)
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / Commons個別ファイル(画像情報:2026-09-30 確認)
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