テハマナの祖先
画家 ポール・ゴーギャン →Merahi metua no Tehamana (Tehamana Has Many Parents or The Ancestors of Tehamana) / シカゴ美術館
縞の衣服を着たテハマナの背後に、文字のような形と像を重ねる。肖像と画家が作った神話的な世界が同居している。
何が描かれているか
縞模様の長い衣服を着たテハマナが正面を向き、扇を持っている。耳には飾りがあり、髪には花が差される。後ろの壁には読みにくい文字のような形や人の像が並び、手前には果物が置かれる。衣服、扇、果物、像が人物の近くへ集まり、顔だけでなく周りの形まで肖像の印象を作っている。
作品の見どころ
白い縞と暗い青の縞を見比べると、服の大きな形が強く浮かぶ。顔や手には陰影がある一方、背後の像は平らな模様のようにも見える。人物と背景が近いため、肖像と象徴的な装飾が一つの面に重なる。背後の文字を正確な文章だと決めつけず、異なる形がどのように顔を囲むかを追ってみたい。
制作背景
1893年の作品で、シカゴ美術館所蔵。同館の学術目録は、宣教師の影響を受けた衣服と、画家が組み合わせた宗教的な図柄を区別する。テハマナは画家と関係を持った若い女性で、年齢差や植民地社会の力関係も切り離せない。ゴーギャンの自伝的な文章には創作が混ざるため、この絵を彼女の信仰や過去の忠実な記録として読むのではなく、本人の姿と画家の構成を分けて考えたい。
出典・画像について
画像:ポール・ゴーギャン《テハマナの祖先》/Art Institute of Chicago / Wikimedia Commons
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ比例縮小。国・地域によって扱いが異なります。
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