公園の女性たちを、斜めの道と強い色で囲む。ファン・ゴッホと暮らしたアルルの時期にも、独自の構図を探っていた。
何が描かれているか
公園の道に四人の女性がいて、手前の二人は暗い衣服とショールを身に着ける。二人の顔の前には大きな茂みがあり、奥の人物は木々の間を歩いている。右下の赤い柵と、黄色い円錐のような形が目を引く。題名のミストラルは南フランスの強い風で、前の女性たちは口元を覆うような姿で描かれている。
作品の見どころ
道や柵の斜めの線をたどると、景色が少し傾いたように見える。人物の周囲には青、緑、黄の大きな面が置かれ、自然な奥行きより色の組合せが強く感じられる。木や茂みが顔の近くへ迫る配置も特徴だ。穏やかな公園の記録だけでなく、形の重なりが作る落ち着かなさにも目を向けたい。
制作背景
1888年、ゴーギャンがファン・ゴッホとアルルで暮らした時期の作品。シカゴ美術館の解説によると、場所は二人の住んだ黄色い家の向かいの公園である。画中の円錐形は植物を冬の寒さから守る覆いと考えられている。画家たちの共同生活の逸話だけで見るのではなく、当時の街の風景をどう単純化して描いたかも比べられる。
出典・画像について
画像:ポール・ゴーギャン《アルルの女たち(ミストラル)》/Art Institute of Chicago / Wikimedia Commons
所蔵館のCC0条件を確認した図版。全景を保ちWebPへ比例縮小。
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