海辺に座る二人の女性を、広い色の面で描く。衣服と身体の向きを比べると、同じ場所にいる二人の違いが見えてくる。
何が描かれているか
砂浜に二人の女性が並んで座る。左の女性は上半身をこちらへ向け、柄のある腰布を身に着ける。右の女性は桃色の衣服を着て、手元に細い植物の繊維を持っている。後ろには海と岸の帯が横へ続き、顔や手の近くには小さな細部がある。二人の視線は一致せず、並んでいてもそれぞれ違う方向へ向いている。
作品の見どころ
茶色い肌、桃色の服、黄色い砂を見比べてみよう。輪郭が色を区切り、海の帯も人物の身体も、大きな形としてまとめられる。二人の手や足の位置を追うと、静かな場面の中に姿勢の違いが見つかる。会話の内容や感情を断定するより、どこを向き、どのように座るかという、目に見える関係から読んでみたい。
制作背景
1891年、ゴーギャンの最初のタヒチ滞在の年に描かれ、オルセー美術館が所蔵する《タヒチの女たち》。似た題名の別作品と取り違えないことも大切だ。画面には異なる衣服の女性が描かれるが、当時のタヒチは植民地化や宣教の影響を受けていた。外から来た画家が選んだ二人の姿を、島の暮らし全体の代表や、変化のない楽園の証拠として読むことはできない。
出典・画像について
画像:ポール・ゴーギャン《タヒチの女たち》/Paul Gauguin / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ比例縮小。国・地域によって扱いが異なります。
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