1889年
40〜41歳頃

美しいアンジェール

画家 ポール・ゴーギャン →
La Belle Angèle / オルセー美術館
円の中に置かれたブルターニュの女性と、その外側の装飾。肖像を室内の記録から大胆な画面構成へ変えた一枚だ。

何が描かれているか

伝統的な衣服を着た女性が正面を向き、手を重ねて座っている。その姿は円形の枠に収められ、左側には陶器の人像のような形が置かれる。背景にも赤や青の模様が広がり、額の中にもう一つの絵があるように見える。円の外側は写真の余白ではなく、ゴーギャンが描いた画面の一部である。

作品の見どころ

女性の顔と、衣服の白い縁や細かな柄を比べてみよう。人物は輪郭りんかくで区切られ、背景の飾りも同じように強い形を持つ。身体の自然な立体感だけでなく、円、花柄、左右の色の配置が肖像の印象を作っている。見慣れた人物画と違うのは、モデルを取り巻く空間まで大きく組み替えられている点だ。

制作背景

1889年、ブルターニュのポン=タヴェンの女性マリー=アンジェリック・サトルを描いた作品で、オルセー美術館所蔵。同館は、日本の版画はんがやペルーの陶器との関係を説明している。土地の衣装を描きながら、異なる文化の形を同じ画面へ合わせた。背景の円を実際の窓や額縁だと決めつけず、画家が作った肖像の見せ方として見ると、配置の意外さを考えやすい。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・カンヴァス
所蔵
オルセー美術館
目録番号
RF 2617

出典・画像について

出典:Orsay 個別目録(2026-09-30 確認)
画像:ポール・ゴーギャン《美しいアンジェール》/Paul Gauguin / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ比例縮小。国・地域によって扱いが異なります。
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