1887年
38〜39歳頃

マルティニークのマンゴーの木々

画家 ポール・ゴーギャン →
The Mango Trees, Martinique / ファン・ゴッホ美術館
木の下を行き交う女性と熱帯の景色を、落ち着いた色で組み立てる。タヒチより前のマルティニーク滞在を示す作品だ。

何が描かれているか

木々の下に女性たちが集まり、かごを頭に載せる姿や、地面に腰を下ろす姿が見える。大きな葉や幹が人物の周囲を囲み、奥には海へ向かう明るい景色が広がる。題名のマルティニークはカリブ海の島で、タヒチとは別の場所である。画面には人の働く姿があるが、誰が何を話しているのかまでは示されていない。

作品の見どころ

茶色い幹、緑の葉、赤みのある地面を比べてみよう。人物は景色から孤立せず、木の曲線や枝の間に組み込まれている。細かな草木を追うより、画面を横切る大きな幹と女性の姿の関係を見ると、構図こうずのまとまりが分かる。光を描く細かな筆触を残しながら、色と形を整理する方向も見えてくる。

制作背景

1887年のマルティニーク滞在に関わる作品で、ファン・ゴッホ美術館所蔵。同館の学術目録は、画家が人物の素描そびょうを使って画面を構成したことを説明する。目の前の出来事を一瞬で写した写真のようには読めない。当時フランスの植民地だった島をヨーロッパから来た画家がどう描いたかという視点も、人物と風景を理解する手掛かりになる。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・カンヴァス
所蔵
ファン・ゴッホ美術館

出典・画像について

出典:Van Gogh Museum 学術目録 Cat.52(2026-09-30 確認)
画像:ポール・ゴーギャン《マルティニークのマンゴーの木々》/Paul Gauguin / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示を確認した平面作品の複製。全景を保ちWebPへ比例縮小。国・地域によって扱いが異なります。
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